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味噌Q&A
◆ 味噌の製造法についてのFAQ
Q5.味噌が発酵、熟成するとはどういうことですか?
仕込んだ味噌は発酵室内で管理されますが、空気を遮断された味噌は、麹菌の働きによって原料中のたんぱく質と油脂が加水分解され、
でんぷん質は糖化されます。
その結果、たんぱく質からは低分子のペプチド、アミノ酸、油脂からは脂肪酸、グリセリン、でんぷんからはブドウ糖(グルコース)などが生成され、
これらの栄養分の一部を耐塩性微生物が消費しながら菌体を増殖させます。
さらに発酵作用が進むと、発酵代謝物質としてアルコール類、有機酸類、エステル類などのフレーバー成分が生じ、これが独特の香りとなります。
また、カルボニール化合物(主として還元糖)とアミノ酸との反応によって、味噌の色を褐色化する物質も生成され、味噌特有の色がつきます。こうして、味噌が熟成していきます。
耐塩性微生物が盛んに発酵作用する適温は30度前後です。微生物や酵素の働きやすい環境をつくり、味噌を発酵・熟成させます。
また、仕込んで20〜30日くらいたったところで、「切り返し」という作業を行うことがあります。これは、酵素を補給することで好気性の微生物の働きを促進し、
混合することにより均一に発酵させるためです。味噌の種類によっては、さらに30日くらいたってから、もう一度切り返して熟成をさせるものもあります。
(資料提供:みそ健康づくり委員会)