組合名 | 協同組合シーピーエムグループ(米沢市) | ||
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設立 | 平成6年6月 | 組合員 | 4人 |
組織形態 | 融合化組合 | 主な業種 | プレス製品製造業、電子部品製造業 |
出資金 | 200万円 | 地区 | 米沢市他1町 |
組合従業員 | 1人 |
〜産学官の連携で新しい段取りシステムを開発〜
融合化法の認定を受け、関係機関と連携し金型の段取りシステムの研究を推進。生産管理を含めた総合的な新しい段取りシステムの開発に成功した。
【事業の背景】
プレス加工の金型断取り作業は、生産効率の低下を招くとともに、肉体的負担が大きく、危険性も高いため、搬送と取り付けの自動化システムの開発が業界から望まれた。しかし、この開発には多様な技術と多大は資金を要することから、4社で組合を設立し、開発に取り組むこととした。県・中央会からは開発構想段階から指導を受けた。
【活動の概要】
平成6年度に融合化法の認定を受け、プレス金型の搬送と取り付けの自動化システムの開発を目標に研究活動を推進している。4つの委員会体制で研究を進めているが、県・中央会の指導のほか、山形大学工学部から塑性加工の基礎、県工業技術センターから加工技術面の指導を受けるとともに、コンサルタント事務所からはマーケティング面の助言を受けるなど多くの関係指導機関と連携している。平成8年度にはプレス金型段取りシステムの開発とプラスチック分野への応用、さらにはコンピュータによる生産管理システムの開発に目途がついた。
【成果】
組合員は、(1)情報収集・交換を通じ基本的な開発方法が身についたこと、(2)未知の分野への挑戦を通じ人材の育成ができたこと、(3)開発指向へと企業体質が変化しつつあることなどの面で成果を得ている。
成功要因としては、(1)開発活動へ組合員の優秀な技術者が多数参加し、人的資源の活用が図られたこと、(2)理事長が強力なリーダーシップを発揮して、組合員を引っ張ってきたこと、(3)当初から金型と作業の両面からの標準化を重視して進めてきたことと、(4)事業構想段階から県・中央会の指導を受け、また多くの機関と連携できたことなどがあげられる。
《詳細内容》
【1】実施事業の内容(平成8年度実績)
事業名 | 事業内容・事業実績 |
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融合化開発促進事業 | 要素開発事業 (段取り装置の開発、プラスチック分野への応用研究) システム開発事業 (生産管理システムの開発) 需要開拓事業 (OA化とFA化計画におけるアンケート調査) |
【2】組合員の経営環境
自動車・電気関係業界と深く関わっているため、アッセンブリー業界の海外移転に伴い、海外シフト化が急速に進んでいる。この結果、海外品との競合激化、受注単価の低価格化、多品種小ロットの進展、短納期化等、組合を取り巻く環境は非常に厳しい状況にある。
- 金属プレス製品製造:1
- プラスチック成形加工、金型製造:1
- 基板組立加工:1
- マイコン応用機器設計:1
雇用従業員数人 | 0人 | 1〜5人 | 6〜20人 | 21〜50人 | 51〜100人 | 101〜300人 | 301人以上 | 合計 |
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組合員数 | 1 | 2 | 1 | 4 |
【3】組合の沿革
プレス加工に伴う金型の段取り作業は、効率性を低下させる最も大きな要因であり、その改善が望まれていた。そこで米沢市を中心とした異業種企業4社により、平成6年6月組合を設立。融合化開発事業認定を同年受け、「プレス金型搬送及び装置の開発」に取組んでいる。
【4】諸会議等の状況(平成8年度実績)
理事会 | 定例会 1回 | 随時 0回 | |
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諸会議 | 委員会・部会の数 3 | 委員会・部会の開催回数 18回 | その他の会議の数 0 |
青年部 | なし | ||
女性部 | なし | ||
賛助会員制度 | なし |
【5】ポイント 新分野進出のための活動の要点と成果
平成6年度に認定された融合化開発事業計画に基づき、プレス金型の搬送と取り付けの自動化システム開発を目標に、4社で組合を結成し事業を推進。プレス金型段取り装置の開発、他分野への応用、さらには総合的生産システムの開発などの成果を上げることが出来た。今後はマーケティング面も強化し、事業化段階へステップアップしていく方針である。
【6】活動の要点
プレス加工の金型段取り作業は生産効率の低下を招き、また肉体的負担が大きく、危険性もあり、プレス金型の搬送と取り付けの自動化についての開発が業界から待望されていた。しかしこの開発には多様な技術と多大な資金を要することから、付き合いのある企業の呼びかけ4社で組合を結成。県・中央会からは開発構想段階から指導を受け、研究開発の実施に至った。
平成6年度に認定された融合化開発促進事業計画に基づき助成金を受け、プレス金型の搬送と取り付けの自動化システム開発を目標に研究活動を推進。平成8年度は3年目に当たるが、当年度はプレス金型段取り装置の開発、またプラスチック加工分野への応用、さらにはコンピューターによる生産管理システムの開発に目途がついた段階である。
県・中央会からは事業の指導、助成を受けたこと、山形大学からは塑性加工の基礎について、県工業技術センターからは加工技術及び先進企業の紹介、コンサルタント事務所からはマーケティング面などの助言など、多くの関係指導機関と連携し、開発を推進。
平成6年〜7年度は4委員会体制で推進したが、調査分析事業委員会が平成7年度で役割を果たしたことから、現在3委員会体制で、理事長の強力なリーダーシップの元、活動している。
【7】成果と成功要因
組合員に対しては、(1)情報収集・交換を通じ基本的な開発方法が身に付いたこと。(2)未知の分野への挑戦を通じ人材の育成が出来、さらには開発指向の企業体質が備わりつつある。
組合に対しては、(1)他分野への展開が可能になったこと、(2)段取りの合理化は単なる作業改善でなく、ユニットから完成品、(3)さらには生産管理を含めた総合的な生産システムへとつなげることができたことなどがあげられる。
(1)組合員企業の優秀な技術者が開発に多数参加、人的資源の活用が図れたこと、(2)理事長は馬力型的リーダーシップを発揮し、組合員を引っ張ってきたこと、(3)当初から金型と作業の両面からの標準化を重視して進めてきたこと、(4)県・中央会から事業構想段階での指導、助成などの支援を受けたこと、またその他多くの機関と連携できたことが成功要因である。
【8】所見
今後事業化に対しては、現在の開発装置は中小企業向けにはまだ高額であり、価格面でのコストダウンを図っていく必要がある。そのため材質面、機能面で省略できる点の検討が重要である。さらに並行してマーケティング面の強化が必要となる。